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プロフィール
小田切 寛
小田切 寛
こんにちは。英語教室Good Performrの小田切です。これまでの生活や仕事をしてきた中で英語教育について感じてきたことを皆さんにお伝えします。
現在調布で中学生から社会人まで幅広い方々を対象に調布市小島町(調布駅南口徒歩5分)英語教室を営んでいます。調布市に留まらず多摩、更には全国規模での英語教育の在り方について考えていきます。

慶應義塾大学文学部教育学専攻卒
米国George Washington 大学大学院
Elliott School of International Affairs
国際関係学部国際開発プログラム
国際教育修士号取得(栄誉卒)
学べる英語教室「Good Performer」代表
駿台国際教育センター英語講師(駿台予備校グループ)

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Posted by たまりば運営事務局 at

英語の指導って? 英語教室GP

2014年06月21日

梅雨入りして風雨の強い日が続いたかと思ったら、今度は梅雨はどこに?っといった天候が続いていますね。毎度のことながら、毎年感じる気候変動への懸念は止むことがありません。自分が子供の頃のクリアな季節の変化が徐々に失われていくようで心配になります。気候は人力では代えがたい現象、少しでも環境にダミッジを与えない生活を送らなければならないと戒める日々が続きそうですね。

前回最後にお伝えしましたように、今日は少し現実的に望ましいと思われる英語の学習指導の姿を、当教室で実践している方法を含めながらお話しようと思います。

英語に限らず言語を構成しているのは、語彙・ルール・音声・構文・組み合わせ、そしてそれらを蓄積した後の運用であると言うことができます。運用とは、無論書いたり話したりすることを意味します。ここで気づくことは、これらの言語の構成要素をばらばらにして学習者に指導する必要があるかということです。勿論、答えはNo!です。語学指導者の方々ならお分かりと思いますが、文字の組み合わせによってできている語彙レベルのことを最初に学習すれば、その後は実際の文章や言葉として使われている音声素材を直ぐに読み聞きする段階に入ることが極めて効果的な学習効果を生むことは周知のことかと考えます。

教室では、中学になったばかりの子供にアルファベットとそれからなる意味の塊としての語を指導した後は、いきなりセンテンスや会話の聞き取り練習に入ります。更には、一定の長さのトークを音声で聞いて内容把握の練習をします。大人の方々にもアルファベットの導入以外は、同じプロセスで授業を実施します。

聞いたり読んだりしていく中では、当然のことながら分からないことが山ほど出てきます。そこで登場するのがルールと語彙説明です。センテンスごとに聞いていく中で、また読んでいく中で表現や語法について徹底的に解説していきます。語順、ワードチョイス、構文など日本語との相違点に触れながら詳細な理解を促します。

これを実践するためには、指導者側の語学感覚は極めて重要な要素になります。当方は自分自身の教室での英語指導に加えて、外部の国際関連教育センターで帰国子女の日本及び海外の大学進学のための受験指導やTOEFLの対策指導を行っています。他の講師の方々とは頻繁に英語表現や語の用法について議論することがあります。ネイティブを含めた議論になることも頻繁です。こうした議論や自己研鑽、ネイティブとの実際のコミュニケーションの中から初めて指導者としての語学感覚が身に付きます。自分の経験のみに頼った独り善がりの指導方法は、極めて危険性の高いものになってしまうと言ってよいでしょう。

こうした語学感覚を今度はどうやって指導方法や指導構成に反映させていったらよいのでしょうか。次回はその点について少々お話を…。
  


  • 英語教育の今後は? 英語教室GP

    2014年06月08日

    こんにちは。梅雨に入り稀にみる風雨に見舞われていますが、それがもたらす被害が心配です。まずは自分自身と身近にいる人達の安全に注意しながらこの時期を過ごして行きましょう。でもその反面、雨に濡れた青紫の紫陽花を偶然目にしたりすると幸せになれるのもこの時期ならではかもしれませんね。

    これまでこのブログでは英語を言葉として位置づけし、総合的に学ぶことで運用力をつけることの重要性についてお話することが度々ありましたが、前回はこれを更に発展させて教育の目的や方向性を他の学習項目(数学・科学・社会・国語等)と関連付け、学際的アプローチを基盤にした教育の枠組み作りにまで発展さて考えてみました。しかし、これを精緻で現実的なモデルに仕上げる前に、もう少し英語そのもの学び方について考え直さなければならない事があります。

    当教室の大人の生徒さんの大半が、分詞構文、仮定法など用語に聞き覚えはあるがそれが実際の英語という言語の中でどう表現され、どんなルールや経緯に基づいて考え出されてきたかを認識している方は、実際のところ極めて少ないです。例えば、こちらが「分詞構文でご存知ですか。」とお尋ねすると「アー、分詞構文ですね、知っています。でもそれって英語ではどんな表現でしたっけ。」といったお答えが戻ってくることがしばしばです。ここで、文法用語を多用して、それをベースに指導することの虚しさともいえる結果に直面します。ですから用語は使い方次第であることを忘れず、その過度な使用から生じる弊害に配慮し、指導する側がそれを使用することの有用性と無価値な側面両方を認識して指導にあたらなければならないのです。

    前回お話した学際的な視野に立った英語教育を現実の教育現場の中で実現する以前の問題として、英語を身に付ける上で不可欠な要素を確認しておくことがまずは大切です。

    義務教育の中での英語学習は、文法、単語、読解、リスニング、少ないですが会話、といったほぼ横の繋がりのない授業設定で実施されることが多いと思います。また大学生、社会人になっても、TOEIC等のスコアを向上させることが求められ、語彙を単独で記憶したり、文法事項、リスニングを別々の教材を使って学習することが多いですね。かく言う自分自身も米国の大学院に入るためにTOEFLやGREの勉強を机にしがみついて、一日8時間以上も対策教材に費やした経験があります。

    こうした努力は決して無駄にはならないでしょうが、結果として、言葉としての英語を身に付けることにどれだけ役立つのでしょうか。何故、文法を勉強するのか、なぜ単語を覚えるのか、しっかりと到達点を明確にして英語は教えられているのでしょうか。またTOEICのスコアを向上させることと実務をどう関連付けて、企業は社員にその必要性を説明し求めているのでしょうか。

    言葉は、聞いたり話したり、読んだり書いたりする力が、総合的に身についていなければ真の意味において役にも立ちません。縦割り方式で英語学習をしていても横の繋がりを考えて最終目標をしっかりと認識して学んでいかなければ、費やした時間は0になってしまいます。とにかくあらゆる環境を利用して、学習者が受け身ではなく自らが言語を使う場面を設けることが何よりも優先されなければならないでしょう。もしそれを実際に形にしていくとするならば…について次回はお話します。
      


  • 英語教育の未来!! 英語教室GP

    2014年06月01日

    いよいよ6月、梅雨を経て夏の様相をも感じる季節に移り変わっていきますね。自分の生活が1年という周期で動いていることを改めて実感します。ただ年ごとに感じる気候の変動と地震に象徴される自然災害には懸念を覚えると共に、自他に対する配慮を忘れることなく進んでいかなくてはと年を取るごとに思いが深まります。

    前回は、現在の英語教育の不思議について、現場からの声を含めて語らせていただきました。今回もその続きを…。

    東京オリンピックの招致も実現し、止むことのない経済発展を目指す国の方向性を背景に、英語をやはり身に付けてく必要があると考える方々、今後更に増えていくことが想定できますね。社会人の方々は目の前に迫りくる現実からその必要性を実感し、英語習得に足を踏み出されることも多くなっていることを感じます。他方において、教育過程に身を置いている10代の若者たちは、英語学習をどんな姿勢をもって受けとめているのでしょうか。

    教える側、主に教育政策を立案実施し指導していく側は、議論と試行錯誤の渦中で「国際人の創出」という長い歴史を持つ表現を用い改革を進めつつありますね。英語教育を小学校の中学年から導入するなど、ある意味画期的な方策を採用することを思案中のようです。

    思考力や発想力は、言うまでもなく自国の言葉によって養われ表現されるものです。この基盤なしで表面的な他言語の力を身に付けたとしても、他者の思考に訴えることのない形骸的なコミュニケーション力を身につけるに過ぎないことになります。まずは母語によって思考力、論理力、言語構成力を身につけることが、何よりも「国際人材」を生み出す上で必要なことです。母語に優れた人間は、必ず真の意味で秀でた他言語の力を身に付けることができると確信しています。

    こうした人の脳の発達過程を策定者が知らないのか、又は見失っているのかは不明ですが、英語をできるだけ早い時期に導入することが国際人の創出に繋がるという短絡的な発想が今後の教育過程の方向性の主流になりつつあり、いささかの懸念を感じています。言葉の学習を始める上で大切なことは、時期ではなく、言語の重要性に基づいた効果的かつ実践的な内容のプログラムを一刻も早く作り上げることと、そのプログラムの中に英語を学ぶことが何故必要なのかを明確に説得力に満ちた説明を含めることです。これは学問でいうところの学際的アプローチに該当するやり方を実践していくことを意味しています。つまりこれは、数学や科学の知識は人間生活をより無駄のない環境や生態系の保全のために不可欠な技術革新の原動力になるため、教育課程の中で取り扱うのだということを強調しつつ、それを基盤にした研究開発とその成果を国際的規模で広めていくためには他国の人々とのコミュニケーションができなければならないことを教育の大きな枠組みとして位置付けるということと一致します。ここに言語力と他分野の知識と学際的価値が見出されるのです。

    ここで間違えてはならないのは、何も専門的知識や実習教育を教育課程に取り込むとい意味ではないということです。あくまでも指導する内容、具体的には科目の横の繋がり、つまり相互作用から生まれる相乗効果と一体感を教育の中に反映させることが何よりも大切なのです。

    このことを実現するためには、現在の制度下にある教育者の見地のみで判断するのではなく、民間企業や公的機関の人材を巻き込んでカリキュラムの作りこみをする必要があります。産学官が一体となって教育の方向性を明確にし、若い世代の能力や才能を学際的見地から最大限に引き出す体制づくりを真剣に開始する時期がきています。今後10年、いや50年先の日本の更なる少子化進行に象徴される人口構成から考えても、この作業は急を要すると考えざるをえません。更にその先100年後のこの国…心配です。

    今回は、英語教育を取り巻く環境づくりについての考えをお伝えしました。次回は英語教育の今後望まれる未来像について、詳細な内容に触れながらお話したいと思案中です。